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ナックルボールを習得するには

習得にはどのくらいかかる?

ナックルボールの習得は決して簡単なことではありません。だからこそ世界を見渡してもナックルボーラーはそう多くないのです。
アメリカでは、ナックルボーラーになるのには3年かかると言われています。しかし、無回転を投げるだけであれば、3年もかかりません。ナックルボーラーになるためには、10球に1球無回転らしいボールが投げられるだけではダメなのです。試合で10球中10球が無回転〜2回転でストライクに投げられるようにならなくてはいけません。
当然ナックルボールだけ良くても試合には出られないので、牽制、フィールディング、その他、ピッチャーとして必要な基本もしっかりと身につけておかなくてはいけません。

僕の場合には、中学の3年間で試合で投げられるレベルのナックルを投げられるように練習し、同時に二塁手だったので、フィールディングと野手の動きなどを覚えました。
高校に入ってから実戦で投げ始め、牽制など、実戦の中でしか分からない勘や、メンタルの制御を学びました。ナックルの練習を始めてから7年たった時に大きなレベルアップを感じました。そして、10年が経って渡米し、ナックルボーラーに出会い、また、シーズン中でもいつクビを切られるか分からない緊張感の中で命を削りながらナックルを投げているうちに、ほとんど打たれる気がしないくらいまでに成長しました。
このように、ナックルボールの習得には時間がかかることを理解してください。

これは何も情報がないところから始めた僕が、手探りで成長していったことで、これだけ長い年月がかかってしまったのです。この習得の時間をなるべく短くする手助けをすることが、このサイトの存在意義だと思っています。


まず何から始めればいいか?

ナックルボールを習得する第1ステップは、ナックルボールに没頭することです。前項で述べたように、ナックルボールの習得には長い月日がかかります。本当に没頭できなければ習得は難しいでしょう。Phil Niekro投手は「ナックルのことだけを考えろ。スライダーもカーブも全て捨ててナックルだけに集中するんだ」と言っています。
YouTubeで検索してナックルボーラーの動画を見まくるのもいいですし、ベッドに寝っ転がりながら、真上にナックルを軽く投げ上げるだけでも十分いい練習になります。特に初期段階は、指先がナックルの感覚になれる必要がありますので、毎日やるといいでしょう。
僕は毎日10球だけと決めて、その代わり毎日欠かさず投げていました。とにかく毎日ナックルを投げましょう。
しかし、怪我には注意してください。慣れないうちは、余計な筋肉が緊張しているので、強く多く投げすぎると怪我のリスクがあります。


日本でナックルボーラーになる時の障害

これまで日本では本格的なナックルボーラーは出ていません。それは、日本にはナックルボーラーになるには障害が多いからです。
障害になることは色々あります。これからそれらを一つづつ挙げていきますので、これからナックルボーラーを目指す人は参考にして、うまく生きていく道を探してください。僕がそうだったように、ナックルボーラーに簡単な道はありません。アメリカで出会った大学生ナックルボーラーも、ナックルボールに理解のある監督がいる大学に行くために転校すると言っていました。アメリカにでさえ簡単な道はないのです。

1、日本では誰もナックルボールの知識を持っていない
この問題にまず直面するでしょう。これはもう仕方がないことです。だからこそ僕はこのサイトを立ち上げたのです。「ナックルボールはナックルボーラーに習え」です。僕はナックルボーラーから習うためにアメリカに渡り、多くの時間とお金を消費しました。
特にChris Nowlinのナックルボーラーコミュニティは特別でした。何十人もの老若男女のナックルボーラーやナックルボールファンに会いました。初めて同じ志や興味を持つ人たちといっぱい話すことができて、とても刺激になりました。
もし日本でもたくさんの要望があれば、ナックルボールコミュニティやクリニックの開催も考えています。

2、日本の一発勝負のトーナメント戦ではナックルボーラーを使いづらい
日本の学生野球のほとんどはトーナメント戦で戦います。諸刃の剣であるナックルボールは負けたら終わりの一発勝負には使いづらいです。
リーグ戦であれば、ナックルボーラーは投球数をあまり気にしなくて良いこと、相手の調子を狂わせてその後の試合を有利に進められること、などが挙げられ、戦略の一部として機能します。
しかし、しっかりと毎回成績を残していれば、トーナメント戦でも使われるでしょう。
僕はクラブチームのトーナメント戦でも先発しましたし、アメリカでは負けたら終わりのプレーオフでの先発を任されたこともあります。日頃どのように信頼関係を築けるかも大事です。

3、型にはまっていないと敬遠される
これはいかにも日本らしい問題点ですが、いくら良いものでも、人と違うと受け入れられません。ナックルボールはピッチングスタイルはおろか、練習でさえ人と違い、居心地が悪くなります。ナックルボーラーになる以上、覚悟してください。そして、なるべく受け入れてもらえそうな監督やチームを探してください。


練習方法

ナックルボールの習得に特別な練習方法というものはほとんどありません。
というよりも、歴史上のナックルボーラーの数が少なすぎて、練習法が確立できません。
僕を例に出せば、体の感覚を磨くために古武術を学びました。
手や指の感覚はひたすら投げることで身につけました。
長くナックルボールを投げ続けて思うのは、ナックルボールを投げるのに大切なのは指の感覚や腕の動きよりも、体の使い方だということです。なので、以下に僕のコンディショニングの例を挙げておきます。これは僕のコンディショニング方法の中でも特に変わったコンディショニング方法ですので、これ以外にも細かい間隔の調整方法はあります。これを参考にして、自分の調整方法を自分なりに見つけていただけると嬉しいです。

・歩くように投げる
円運動には支点があります。無回転を作るためには、なるべく体に支点を作らないことは重要です。支点を作らないという言葉はかなり曖昧なので、固定された回転軸を体に作らないと言い換えたほうがいいでしょうか。
歩くように投げるというのは、前足の着地を踏ん張らないということと、上体がおきたまま身体が前に動いていくということです。
投球前に2、3歩歩き、軸足→踏み出し足の順番で踏み出しながら投げ、その後も前に歩き続けます。

・ゴムで後ろ腰を前から引っ張り、体の開きを抑える
これは言葉での説明が難しいので、写真をご覧ください。
スクリーンショット 2018-11-02 22.52.05前から引っ張ってきたゴムを後ろ腰につけて、少しでも腰が開くとゴムの力で腰が回ってしまう状況を作り、なるべく体を後ろに、閉じた状態で長く保つ練習です。
身体が前に突っ込んだり、投げ急いだりしてしまうと腕が遅れてしなり、ボールの回転の原因になってしまいます。

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